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zoom RSS 『ギャラクシー街道』 無駄な時間を過せる映画 (38)

<<   作成日時 : 2015/11/04 09:14   >>

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三谷幸喜はもうダメなのか・・・?




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<2015.10.31 TOHOシネマズららぽーと船橋 にて鑑賞。>
あらすじなどはシネマトゥデイより
チェック:劇作家・脚本家として絶大な人気を誇り、次々と話題作を世に送り出してきた三谷幸喜監督による奇想天外なSFコメディー。三谷映画として初めて宇宙空間を舞台に、木星のそばに浮かぶ人工居住区「うず潮」と地球を結ぶスペース幹線道路「ギャラクシー街道」の脇に立つ、こぢんまりとした飲食店に集まる異星人たちが織り成す物語を描く。主人公の宇宙人夫妻ノアとノエを、三谷監督作『ザ・マジックアワー』にも出演した香取慎吾と綾瀬はるかが演じる。

ストーリー:西暦2265年、木星のそばに位置する人工居住区「うず潮」は、「ギャラクシー街道」と呼ばれるスペース幹線道路で地球と結ばれている。以前はにぎわった街道も開通して150年がたち、老巧化が問題視されてきた。そんな街道の脇で営業している飲食店には、さまざまな星からそれぞれに事情を抱えた異星人たちが集まっており……。


他にまだ書いてない作品感想文はいっぱいあるのですが、久しぶりに酷い映画を見たので先に書いておこうと思って書きます。

三谷幸喜の監督作品は面白いものが多いです。
登場人物の話の掛け合い、張り巡らせた伏線の回収。
舞台にも出来そうな限られた空間で練り上げる唸るような作品が多い。

映画に限らずTVドラマの有名な『古畑任三郎』などでもそうですが、三谷幸喜の作品はオチ、着地点が実に見事でだからこそ長年多くのファンを生んできたんだろうと思います。

今思えば、前回の監督作の『清須会議』はそうではありませんでした。
そうした脚本の妙が全く見えず、ただただ変わり者キャラクターを出して騒いでるだけの印象でした。

そんな悪い流れになる元はありまして、そして三谷監督の映画としてはその『清須会議』の次回作になる今回の作品は更に下降させたような散々な内容です。

地球と宇宙のある星を結ぶ街道沿いのハンバーガーチェーンが舞台でそこから外に舞台が移ることはありません。
と、なると舞台化に出来るような三谷監督の真骨頂の「空間」演出で期待も出来るものですが、行動範囲を狭めればもちろん話の練り方に相当技術が無いと爆死するようなところがあるのですが、結果から言うと爆死です。大爆死です(苦笑)

冒頭からTMR西川が扮した半漁人みたいな宇宙人が来店して、ぽたぽた水を垂らすので入店拒否したい香取演じる店長と客だから受け入れたいと主張する嫁で店員の綾瀬はるかとの間で喧嘩が始まりいきなりゲンナリ。

店の片隅では山本耕史演じる鼻がピノキオのように長い宇宙人が地球人の客に宇宙人売春の斡旋をしている。
そこで紹介される宇宙人の女は地球人の感覚からするとクリーチャーに近いものや、よくイメージされるグレイタイプの宇宙人(目が真っ黒で白目がないあのタイプ)であったり。
その地球人客を演じるのは石丸幹二ですが、異星人と性交渉したいという割にはやはり地球人にビジュアルが近い人を選びたがってて、そのくせ病気をやたらと気にするという。

片やウルトラ警備隊をパロったような宇宙警備隊員を小栗旬、秋元才加、阿南健治が演じ、ウルトラマンをパロったキャプテンソックスの正体である小栗がその正体を隊長の阿南に語ったり、秋元が小栗と別れ、隊長と付き合う宣言したりとかそんなのが本当に片隅で痴話喧嘩レベルのことが続く。


で、あまりずらずらと概要を語ってもしょうがないので何がダメかということを述べると、三谷幸喜の過去の作品であれば、ユニークな登場人物たちがそれぞれ思いがけないところで関わっていて、それぞれのエピソードが交わり合いその掛け合いが面白かったりするけれど、その掛け合いも非常に低レベル。

例えばその宇宙警備隊が香取・綾瀬の夫婦らに絡むところと言えば、エンケンさん演じたメンデスさんが産んだ卵が宇宙空間に投げ出されたことを耳に挟み、キャプテンソックスに変身して卵を拾いにいく(キャプテンソックスは失敗に終わる)・・・だけ。
また、この街道の地域調査をした国土交通省の役人は、子供の頃にみた映像を実現化するというところでの昆布の絡みのみ。

本当に表面的なところでの関わりがあるかないかくらいで、「とりあえず」感が否めない。
そのくせ、エンケンさんが卵を産むあたりのところでぬめりだか湿り気だかが足りないということで大騒ぎしての国土交通省の役人のイメージ実現化の流れでしたが、そこでこそ最初の最初に出てきたTMR西川演じる半漁人みたいな宇宙人の登場のはずじゃないですか。そのためだけにいるような伏線キャラの存在を忘れてしまうのは失態ではないかなと。

もしかしたら、他の余計なキャラを出さずに香取・綾瀬夫婦と優香と梶原善の夫婦の話だけに絞ってしまった方が逆に広がりを見せたのではないかな?と。アイディアも沸いてきて。

宇宙空間のように「なんでもあり」という巨大すぎる風呂敷を広げてしまったためにそこに見合った内容を詰め込めずに終わってしまったところが残念か。


そして、色々な点において気持ち悪い。
気持ち悪いといっても、グロ映画などをよくみる私にはけして、優香の旦那役の宇宙人が脱皮するところが気持ち悪いとかそういうのは全然思わないんですが、そういうビジュアルの気持ち悪さを言いたいのではない。
なんかこういうの出しておけばお客は笑ってくれるという安直な考え方がこの作品からは滲みでていて、それが気持ち悪いんですよね、なんか。

いや、そう書いておきながら直後に否定するのもなんですが、少しはビジュアルも関わってくるところもあるが、その脱皮のこともそうですが、ボンテージファッションのエンケンさんが登場して、出産までしたり。
売春ネタを中途半端にキショいキャラで扱ったり、キャプテンソックスが小栗旬の体型とは似ても似つかないほどのメタボリックで靴下履いたリーゼントの髪型をしたウルトラマンで「ヒーロー」として崇められていることとは程遠いダメダメっぷりの活躍しかできなかったり。
そんな具合で『清須会議』の時にも「ただキャラで笑わそうとするだけとはちょっと残念でしたね。」と書いたのですが、ストーリーの捻り方で笑いを誘うのではなく、ただただ奇抜なキャラクターを出すだけで笑いを作ろうとしていたのは前作以上でした。そして大変残念でした。
こんなのでよければ三谷幸喜でなくても誰でも作れるし、それに加えて売春だの不倫だの人種(というか星人)差別だとか、品が無いネタで笑わせようとするところも残念すぎるかな。

とにかくくどいようですが、脚本の妙で魅せてくれる三谷幸喜が何故にこう監督作で2作続けて凡作以下になってしまったのかが本当に残念。


そして、本当にこれヒットしてるんですかね・・・?
これを見た船橋の朝9時の回でこのシアターで客は10人くらいしかいなかったし。
私が見た時は人数が少なかったこともありますが笑いもほとんど起きなかったですし・・・。
でも、11/1の映画の日に市川で別の映画を観に行った時にはお昼くらいのこの映画の上映回が完売に近い表記がされていたり・・・。


今はそのネームバリューで客が来てくれているだけのような気がするんですよね。
こんな映画しか作れないとそのうちそっぽ向かれるような気がします。
もうネタが枯渇したのか、それともただのスランプなのか。

次の作品には”期待”しています。




評価:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
     ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ (1)
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
初めまして。丁寧な鑑賞をされましたねえ。仰有る意味で、気持ちが悪いとは、深いです。わたしは、単に気持ちが悪く、エグい気がしましたが、多分現実とは異なるでしょうが、近未来の宇宙と地球の生活にリアリティを感じましたし、宇宙の閑散ハンバーガーショップの群像劇は、ロマンでしたヨ。心裏を衝いた会話、恋愛心情、夫婦のあり方など、あるある感の再現が上手かったと思います。西川くんを絡ませ足りないとは、確かに感じました。中々印象に残る映画でした。
ピオーネパフェ
2015/11/04 20:51
コメントありがとうございます。
まあ架空の宇宙空間のとあるハンバーガー屋の日常を描いた作品ということで、生活感はあったのかもしれませんね。
それだけにもっとキャラを絞ってやればよかったのにとも思います。冒頭に客はあまり来ないなどの説明があっただけに。
キャプテンソックスと警備隊とか最後の歌を歌うだけなら半魚人の西川くんなどもそうですし、香取・綾瀬夫婦に絡みにいくことがないなら売春婦の話もいらなかったかもしれません。
先ほどの書いたことに戻りますが、普段は寂れたショップであるならなおさらと。
同じ時間軸をいくつものエピソードが平行して進むような脚本を書くのが実は三谷さんは苦手なのかも?と思ってしまったり。

三谷監督には才能があるのは周知の事実ですが、最近あまり見られないのが実に惜しいというか。次回作はキャラクター任せではなく、ちゃんと脚本の妙で笑わせてほしいと期待しています。
かつを
2015/11/04 22:19

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