『しんぼる』無駄な時間を過せる映画 (25)

2009年ワースト1”候補”




画像

<2009.9.14 ワーナーマイカルシネマズ市川妙典 にて鑑賞。>
あらすじなどはgooより
メキシコのとある町。妻と2人の子供そして父と暮らすプロレスラー、エスカルゴマンはいつもと変わらぬ朝を迎えていた。エスカルゴマンは家族全員での朝食後、新聞を読みながらコーヒーを飲む。それが唯一、レスラーという過酷な職業を忘れさせてくれる大切な時間だった。しかしその日、妻は夫であるエスカルゴマンがいつもとは少し様子が違うことを感じていた。それは今日の 対戦相手が、ひと回りも年が若く、過激で有名なテキーラ・ジョーだということだけではなく、何かが起こりそうな妙な胸騒ぎを感じていたからだった。一方、奇妙な水玉のパジャマを着た男は、目を覚ますと四方を白い壁に囲まれた部屋に閉じ込められていた。ここが何処なのか?なぜ男はその部屋に閉じ込められたのか?誰の仕業か?そしてその男の素性もさえ明かされない。途方に暮れる男は、何とかその部屋から出ようと試みるが、出口が見当たらない。壁に近づいて触れてみると、男の視線の先に“あるもの”が現れた…。

2007年に公開された『大日本人』で映画監督として衝撃のデビューを果たした松本人志が、再びメガホンを取った。本作でも『大日本人』同様、松本人志が自ら企画・監督・主演し、高須光聖と共同で脚本を手がけている。これまでその独特で唯一無二の世界観で“笑い”を追及してきた松本人志が果たして本作ではどういった作品を創り上げたのか?松本監督自身が「松本が創る作品を大画面で見てやろうかという人には楽しんでもらえると思います。」と語る以上、前作よりスケールアップしていることは間違いない。(作品資料より)


まずは恒例の一言。

超x10・・・クソつまんなかったです。はい。

ワーナー市川妙典の19時ジャストの回、平日ではあるものの公開日より3日目で仕事帰りの人でも来れる、しかも月曜日ってことで2人で来れば1人頭\1,000で見れるサービスデーだっていうのに、観客はたった9人。
私みたいな1人の男性客が3名、あとは20代くらいの若者カップルが3組で合計9名です(笑)知名度もある映画なのに、ほんとに9人だけ。嘘・偽り無いですよ!
正直、けして面白いといえない前作『大日本人』のことがあってか、お笑い界のドン(と呼んでももう十分でしょう)松本人志の新作映画でも前作よりは食いつきが悪いのではないでしょうか。

いま、『大日本人』のレビューリンクを探して久しぶりに文面を見たのですが、最初に謝ります。
それがシュールな前半のノリで進めたいのならとことんそのノリで突き詰めて欲しかったものです。
とその時に書いたものですが、今回の『しんぼる』はそのシュール度だけ何倍も濃さがましてしまい、あまりにも回りくどいやり方で笑わせようとしてる(んだと思う)ので、観客がついてこれず。

正直、嘘・偽りなしで言いますがそのこの回を見た9人で誰一人、笑い声を上げる人なんかいなかったですよ。
むしろ、40後半くらいのおっさんの客が松本のネタが滑る度に「ハァ~・・・・」とため息をつき、それが物静かな劇場内に聞こえてきて、そちらで笑ってしまいそうになるくらいでした(苦笑)

最初、こういう映画こそカルト映画なのかなーともちょっとだけ考えました。
でも、たぶんこの映画を讃える人がいるならば多くはこの映画を評価しているのではなく、松本人志という人物のワークスを好いているというかそんなところなのだろうかなと思うんですよ。

なので、”映画”で一部の人を惹きつけたのではなく”松本人志”という人物で惹きつけたにすぎないので、こちらのカテゴリーでの紹介が適切なのかなと。


よく「松本人志の笑いがわかる奴だけ見に行けよ」って声もあるのかもしれません。

正直、私はお笑いタレントとしての松本人志好きな方ですし『大日本人』にはその彼が、面白いかどうかは別にして自分らしさを出そうとしているのが何となく伝わっては来ました。
もしかしたら、これが私の大嫌いな芸人の”だいたひかる”なんかの監督映画なのだったら、もしかしたら遠慮したかもしれません。でも、そこそこ松本人志のバラエティは好きな方だから興味はありましたよ。だから、今度はどんな作品なのだろう?という興味だけはありました。期待度は『大日本人』の後ということもあるので薄めでしたが。

確かに松本さんの熱狂的なファンだけが見ればいいのかもしれません。
でも、いつも言っているのですが「どんな映画も観てみなければ自分に合うかどうかなんてのはわからない」ってもんです。松本人志が心の底から憎い・嫌いってのならともかく、自分としてはむしろ彼のコントで育った世代なので、結構好きな方ですしね。
それに見ても無い映画を叩くなんてのは一番馬鹿げてると思いますしね。もしかしたら、それが個人的なツボに嵌ることもあるから、”映画”ファンとしては期待度が薄くても、”映画”であるなあらばその映画を観るのです。
(エヴァの序の時にも似たようなことを書きましたが。)
ってことで本作は「人を選ぶ映画」というものなのかもしれませんが、とりあえず自分の目で見なきゃこの映画に選ばれてるのかどうかすらわからないですしねぇ。

そんなわけで鑑賞したのですけどね、あまりにも客を置いてけぼりにしすぎていて、本当に上映時間の間は苦痛で苦痛で・・・昨日まで名古屋旅行とかしていた影響もあるのでしょうが、この映画のつまらなさに加えて、そんな”疲れ”もアシストし睡魔も襲ってきましたし。

本気でつまんなかったです。
「この映画がわからない奴は松本のお笑いをわからないやつ。」
「お笑いのレベルが低い奴」
そう言われるかもしれませんが、別に松本人志マニアって程好きでもないので、もしそう呼ばれても別に痛くも痒くもありません。

私がよく観るカルト映画なんてのも「わかる奴だけわかればいい」というそんな映画の属性だと思うんです。
散々当ブログでも紹介してきているくらいですからそういう映画も大好きですし、けしてそれが悪いわけではないです。
ただ、そんな感じでも伝わらなかったらボロクソ言われても仕方がないという諸刃の剣ですよね。

不思議なタイトルの『しんぼる』は要するに「神」みたいな唯一の存在のことを指したいんじゃないかというのはなんとなくわかる。でも、もしそれだけを見せるためにそこまで引っ張ってきた演出はなんだったのかと。
メキシコのルチャで活躍する親父の話も松本人志(そういや役名とか無いよね。)がチンコスイッチを入れてあることが起きるだけなのですが、そこまで至るまで途切れ途切れながら引っ張ってきて、それがどうにかなるのかという生かしにもなっていない。ロシアだの中国のワンコだの、その他のワンカットの失笑誘うシーンが続くが、それらとこのメキシコの話はどう異なるのだ?と。
「理由なんかいらねーんだよ」っていうのでしょうかね。いや、それも間違った考えじゃないです。それならそれでもいいんですよ。ただ、先ほどの繰り返しになりますがそれで伝わらなかったら伝わらない人にボロクソ言われても仕方ないですよ、ってだけの話なので。

まあ、日本人なら誰もが認めることでしょうけど、松本人志という芸能人にはファンが沢山いらっしゃいます。
私も既述のようにそこそこは好きですが、所詮”そこそこ”です。
たぶん彼を敬っているようなファンの方はきっと良いように解釈してあげるのではないかなと思います。
まぁ、それならそれでいいのですけどね。この映画に限らず全ての作品において映画なんてのは観た人がどう感じるかが大切。その人の感想に誤りはない。みんなと歩幅併せて同調する必要なんか全くない。

なので、私も素直な感想を述べさせてもらいますけど、「やっぱクソ映画だぁね。」

この人はお笑いでも斬新なことをやろうとしていろいろ努力しているところがあります。
確か『大日本人』の時にも書いたけど、そういう姿勢は嫌いじゃなくてむしろ、好きです。

次回作があるとするならば、あまり奇をてらわずに素直に笑わせてくれればいいと思うんですよね。
人を笑わせる才能はアンチ以外の多くの人が認めるところなのですから。

そんなわけで、このクソ映画を観て「もう監督なんか止めた方がいいよ!才能ねーよ」って言う人も多いかもしれませんが、私の個人的な期待としてはもう2作品くらいは様子見してみたいなと思いますね。




追記:
eiga.comより

松本人志監督 インタビュー
「いまTVで出来ないことのストレスを、映画で発散しているような気がしますね」


「他の映画とかぶらないようにしないといけないということなんでしょうけど、僕もそんなに映画を見てないですから、わからないですけどね。とにかく人と同じことをやってもしょうがないわけで、常日頃からオリジナリティということだけは、絶対に曲げずにやってきたつもりです。だから僕は映画に限らず、日頃からスタッフに『こんなん、どっかで見たことある?』ってよく聞くんです。お金儲けでやっていることではないのでね。お金儲けなら、他に儲けてる奴の真似をして儲ければいいことであって、やっぱり、オリジナリティで勝負するしかないですから」


最後にこのインタビューにもう一度だけ突っ込ませてもらいますが、
つまんなくてもいいオリジナリティだけ出せればそれでいいってのなら素人でも考えられますよ・・・。





・評価:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
     ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ (1)
・公式サイト



【関連作品】






オナニー大図鑑オナニー大図鑑
オナニーマシーン

LOFT RECORDS 2008-04-23
売り上げランキング : 57509
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 14

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス

この記事へのコメント

sky
2009年09月15日 15:47
はじめまして。
「しんぼる」の評価を検索していたら、ここのブログに辿り着きました。
そして、松本さんの上記のインタビュー記事を見て、歌舞伎の中村勘三郎さんが以前、「型破り」という言葉について語っていたのを思い出しました。
「型を知っている人が壊すのが型破りであって、型を知らずにただ奇をてらったものはただの型無しである。」

ちなみに、かつをさんと同じく僕もレイソルファンです。
山形まであと勝ち点差2なので、次節で追い抜いてほしいですね。
ヤック@
2009年09月15日 16:02
初めまして、コメントさせて頂きます

僕もしんぼるはあんまり楽しめませんでした
途中までは笑いという部分で面白かったのですが、ラストがなんとも。。

なんだか、今回のしんぼるは海外を意識して作ったらしいですね
海外の人は監督ではないお笑い芸人としての松本人志の先入観が(ほとんど)無いので、
この映画がどんな風に見えるのかがちょっと楽しみだったりします

http://hougakansou.seesaa.net/
ぱたた
2009年09月15日 17:34
気持ち良いぐらいにバッサリですね。私、興味ゼロなんですが、
友人達は「前売買った」だの「ファンだから観に行く」など様々。
「前作も含め、そこ迄の価値があるの?」なんて言えず傍観してます。
『映画的アプローチのない映画』は見方に困りますよね。
かつを
2009年09月15日 18:27
>skyさん

はじめまして!中村勘三郎の型破りの言葉凄くよい言葉ですね。
重みがあります。今後どこかで引用するかもしれないほど、的を射たイイ言葉です。その通りだと思いますよ。

「映画はあまり観ない」といいつつも、彼がいっぱい映画を観てることは知っています。それでも少なくても松本人志は映画を造る側について知っているとは言えないでしょう。
実際に造っていない私から観ても何となくわかります。

それはその中村勘三郎の言葉が全てですよね。

柏に関しては先日はイイものを観ました!次節広島はかなり強敵ですが、ここで踏ん張って勝利すれば道が開けると思うんですよね。頑張りましょう!

かつを
2009年09月15日 18:30
>ヤック@さん

はじめまして!
ラストも安易というか投げやりというか・・・ですよね。

インタビューでもこの映画は日本人を意識してるわけではなく、海外向けだと言っていますが、果たしてどうなのか・・・?
これで海外の人が満足するようにも思えませんが・・・。
かつを
2009年09月15日 18:36
>ぱたたさん

松本人志は人気者ですからねー。まあ、そういう人もいるかとは思いますが、果たしてそのような人でも楽しめるんでしょうかね?とは”そこそこ”松本ファンの自分が観ても思うんですよね。

もしかしたら仲間の芸人とか「働くおっさん人形」という早朝5時に放送していた番組のように素人とか弄れる対象がないと面白くないのかもしれないですね。
対象人物が無いようなネタで言えば、彼は「写真で一言」みたいなこともやってたりもしましたが、個人的にはそのようなネタは面白いと思ったことないので。

まあ、俗に言う松本人志の信者てものじゃなければそんなもんかもしれませんねぇ。

この記事へのトラックバック